奈良にて・・ギフチョウの思い出

美しい蝶と言えば国蝶オオムラサキと、早春の女神と言われるギフチョウが両横綱。

でもギフチョウ発生の年一回のチャンスに時間をつくるのは、サラリーマンにとって一苦労。。。

この時もシーズンも終わりだったので厳しいかな?とも思ったのですが、見付けられてラッキー!

オマケに良い運動になりました。

4月28日近鉄御所駅にAM9:00.TIさんと待ち合わせ。でも私は40分遅刻。三田からは遠かった。

 

 

バスに乗りロープウエー駅へ。。「若かりし頃は歩いて登ってた」とTIさん。現役生物部時代は彼のフィールドだったのでしょう。ロープウェーは往復買う方が安いんですが、「帰り元気があれば歩いて下山しましょう」という彼の言葉に従い片道切符を購入。これがギフチョウ発見の遠因になったのでした。

山頂駅からツツジ園へ。そしてポイントと思われる斜面を降りて観光客でごった返すメインルートからわき道に入っていくTIさん。

 

高原の風は実にさわやか。。。


まもなくカタクリの花とカンアオイを発見。

 

カタクリに止まるギフチョウが撮影できたら絵になるんですが・・・

 

しばらく周辺を探したが、ギフチョウは現れず・・・

山頂に移動することにしました。

 

山頂には、「昆虫館友の会」という補虫網を持った一団が。。

 

虫かごを持った子どももいるる一方で、タタキ網と吸虫管をもったマニアックな虫屋さんまでいる混成部隊。

カタクリの花
カタクリの花
カンアオイ
食草カンアオイ

「昆虫館友の会」という旗を持ったリーダー格らしい人にTIさんが近づき・・・「あの~ギフチョウ見にきたんですけど、どこにいるんですかね?」

「もうシーズン終わりですからね~このみんなもそれがお目当てなんですが・・・」

 

これだけのグループが探しているのに見つからないとは、、、やはり時期が遅かったのかも。

するととなりにいたもう一人のリーダー格の人が「さっき会った人が午前中粘って1♀目撃したそうですよ。さっき見付けたタマゴ新しかったので、まだいるかも知れませんね~」と有力な情報を。。

 

諦めずに林の中を散策。

TIさんが、生物部の知見を生かして、キビタキ、アカゲラなどの鳴き声を教えてくれました。

スミレの花
スミレの花

こんどはスミレを発見。

近くにカンアオイもあり、いそうな環境ですが・・・

 

結局山頂付近では、ギフチョウは発見できませんでした。

途中コガラがすぐ目の前に現れたり、といった小発見はありましたが、まだなにか見つけたりない

気分だったので、やはり帰りは歩いて下山しよう。。ということにしました。

ギフチョウ
逃げられないうちにまずは一枚写真を・・・

そして下山ルートに入ってまもなくの事。。。

「蝶がいますよ。ミスジチョウかな。。」とTIさんが指差す方向に、白っぽい蝶が頼りなくとんでいるのが一瞬見えました。

一目でギフチョウと確信した私はダッシュで駆け寄ります。

すると、道端の草むらの上に憧れのギフチョウの姿が。。。

「ギフチョウだ~」

少し弱っているようです。動きが鈍い。

発生後期だからでしょうか・・・

 

落ち着いてから、彼女の美しいところをもう一枚・・・パチリ

小さいが威厳がある。とTIさんのコメント。

 

そっと手を差し伸べると、手のひらに止まってくれました。カンド~です。

 

また元通り草むらにおいたのですが、彼女は中々飛び立ちません。

こんなところにいたら誰かに見つかってすぐに捕まってしまう。早く飛び立てばいいのに。

そのうちさっきの「昆虫友の会」が降りてきて、子どもがわれわれのいるところに近づいて

「ギフチョウだ~」と、手でつかもうとしました。

他のメンバーも見に集まってきましたが、ギフチョウは慌てたのか、飛び上がって木の上に

「まだ元気だ。ヨカッタヨカッタ。。」

補虫網を差し出す人もいましたが、メンバーの中にいたベテランらしい紳士が「産卵前の♀です

そっとしてやってください。」と言うと、子どもたちも納得したのか、木の葉にとまったギフチョウを

眺めてました。

最後にギフチョウを見れて満足。。でも歩いての下山はかなりしんどかった。。

ヒザガクガクで普段の運動不足がたたっています。

やはり苦労しないと見れないから値打ちがあるんですね。。。