クワガタの見分け方① ルリクワガタのなかま

新芽に集まるコルリクワガタ

クワガタのうち、見分けが難しい種類の見分け方を解説します。

特に図鑑でも説明がないメスの見分け方も、これで実戦的に見分けることができます。


1.ルリクワガタ類の見分け方

ルリクワガタ類で代表的な種類である「コルリクワガタ」「ルリクワガタ」「ホソツヤルリクワガタ」のメスの見分け方のポイントを説明します。

※ニセコルリクワガタは採集経験がありませんので、触れておりません。

 

コルリクワガタは、現在は「コルリクワガタ」「トウカイコルリクワガタ」「ユキグニコルリクワガタ」「ニシコルリクワガタ」の4種に分類されていますが、形態から見分けるのは難しいので、この4種は分布域から判断してください。

山梨、静岡、長野中南部 →トウカイコルリクワガタ

長野北西部、新潟、福島西部、山形→ユキグニコルリクワガタ

埼玉西部、長野北東部→ユキグニコルリクワガタ秩父亜種(チチブコルリクワガタ)

群馬北部、栃木北部、福島東部→コルリクワガタ

※詳しくは月刊むし2009年8月の記事を参照してください。分布概念図が掲載されています。

    →月刊むし2009年8月号

←アマゾンのリンクを貼りましたが、品切れのことが多いです。


ホソツヤルリクワガタの分布は、神奈川、山梨、群馬、長野、静岡、東京・・・と限定されていますので、それ以外のエリアでは、コルリかルリかの見分け方がわかれば大丈夫です。


1-1.コルリクワガタの特徴

コルリクワガタ オス 見分け方

まずは、いちばんわかりやすいコルリクワガタです。

 

♂の写真ですが、胸部のふくらみ(まんなかを中心に丸く膨らんでいる)と、胸部後方がつんと突き出している特徴があります。

なれれば一瞥で判明できますよね。

 

 

コルリクワガタ メス 見分け方

胸部後方の突き出しは、メスでも同じです。

 

胸の形はやはり丸くて、真ん中より前が膨らんでいます。

 

そして、胸の後方がやはり、つんと突き出しています。


1-2.ルリクワガタとの見分け

ルリクワガタ オス 見分け方
ルリクワガタ メス 見分け方

形態上からは、ルリクワガタのはっきりした特徴があります。

胸の前方が突き出しており、後方は突き出さずまるまっています。

 

胸部は、コルリは真ん中のふくらみが大きいですが、ルリは台形のような形です。


1-3.ホソツヤルリクワガタとの見分け

まずは、コルリの特徴である胸の形を確認します。

コルリではない!とうことがわかったら、そのうえで、ルリかホソツヤルリかを判断しましょう。

ホソツヤルリクワガタ オス 見分け方

ホソツヤルリクワガタ♂の特徴は、大あごのつけねが食い込んでいる点です。

ルリクワガタよりオオアゴは短いといわれています。


ルリクワガタ オス 見分け方

ルリクワガタは左図の通り、大あごのつけねが食い込んでいません。オオアゴもシッカリ長いです。


ホソツヤルリのメスとルリのメスの見分けは難しいですが

①腹の色・・・コルリのように黄色いのはホソツヤルリ→これが野外での一番実戦的な見分け方。

②羽の色・・・・赤銅色~黒はルリ、赤銅色~青はホソツヤルリ→これは程度の問題なので、ある程度採集経験が必要。

ルリクワガタ メス 見分け方
ルリクワガタ♀
ホソツヤルリクワガタ メス 見分け方
ホソツヤルリクワガタ♀

ルリ系クワガタの見分け方まとめ

①胸の形が、真ん中が膨らんでいる丸っこい形をしていて、後部がツンと突き出ている。

Yes→コルリクワガタ

No→♂の場合②へ、♀の場合③へ

 

②♂の大あごのつけねが食い込んでいる。

Yes→ホソツヤルリクワガタ

No→ルリクワガタ

 

③♀の腹の色が黄色である。

Yes→ホソツヤルリクワガタ

No→ルリクワガタ